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Posts categorized "好きなお歌に勝手な感想(題詠100首)"

January 23, 2007

010:桜のお歌

桜なら間に合ってます今週はロマンチストの押し売り禁止(みにごんさん)

 桜と聞くとはかなげで切なくて…というイメージが先行しがち。でも、そうじゃない感慨を抱く人だってたくさんいるわけで。そういう人に対して「桜ってはかないからいいよねー」と一方的に押し付けるのもねえ。
 同じものの言い方でも押し売られているように感じてしまうときもある、そういう気分のときにとにかくロマンチストはシャットアウトしたくなったり。
 ストレートな気持ちがすっとしみるお歌です。なんか私の気持ちもこんな感じ。


イチローがF●●Kと叫ぶ いっせいに目覚める蝦蟇(がま)も蛇も桜も
市川周さん)

 イチローが叫んだから蝦蟇も蛇も桜もいっせいに目覚めるんですね!イチローが、というところに説得力を感じるとともに、こんなに日本中の人に知られているヒーローもすごいもんだと改めて思いました。


大変間が空いて恐縮です。本気で100首読むつもりですのでどうぞよろしくお願いいたします。

November 13, 2006

009:椅子のお歌

誰よりも椅子取りゲームは強かった君の隣も奪ってみせる (きじとら猫さん)

君の隣が欲しいわけですよね。恋というのは障害があってこそ燃え上がる。奪わなければならない何か障害があるんだけど、それに対してファイトを燃やせる状況だというのはとても幸せなことだと思うんです。
しかも「誰よりも」椅子取りゲームは強かったわけですから、かなり奪うことに自信がある風で。
野心的で前向きなこんな恋のお歌、大好きです。


あしのなき椅子が座椅子となるやうに軽くいふなよ頑張れなんて(みの虫さん)

頑張りつくしてる人に頑張れというのが負担になるのではなく、相手に与える影響をまるで考えずに「軽く」頑張れと口走ってしまうことが負担なのでしょうね。
椅子の足を取ったら座椅子になるかというとそうじゃない。そうしたら座椅子になるように軽く考えがちだけれど、実際取ってみたらただの壊れた椅子になるだけで。
比喩が秀逸だと思いました。

November 09, 2006

008:親のお歌

がんばれよ(^^)帰り際かよメールかよ親父はホンット不器用だ(娘)(なかた有希さん)

世のお父さんはいつだって娘のことを心配しているのに、それを面と向かって口に出していえないんですよね。
娘のほうもそれをわかってるんだけど素直に受け取れない。
なんかもうそれがこの1首に凝結された感じで、「ホンット」という言葉を選ぶセンスがほんっとにすごいと思いました。この「ホンット」一言で、娘が実は親父のことを好きだ、という気持ちがひしひしと伝わってきます。
大好きなお歌です。


子にならぬ人はいないという事実戦(いくさ)に向かう親未満の人(にしまきさん)

そうかなるほど。子にならない人は世の中に絶対に存在しないわけですよね。
いわれてみれば大変ごもっともなのですが、それに気付いた感動をこんなすばらしいお歌にしてしまえるところがすばらしい。
親にならないまま戦に向かう人たち。その中には一生親にならないままの人も確かに混じっているのでしょうが、そんな中でも絶対の絶対に子でない人はいないわけで。
すごみのあるお歌だと思います。

November 03, 2006

007:揺のお歌

動揺が静まるまでの着信音ぴかたんぴかたんしずくのような(杉山理紀さん)  

恋をするどきどきってたくさんたくさん歌に詠まれていますけど、このお歌の視点、はっとさせられました。
ケータイ(?)に電話がかかってきて、発信者が誰だか確認すると同時にものすごくはっきり動揺しちゃった。
早く取らなきゃ切れちゃうかもしれないけど上ずった声でとるのもあれだしとにかく動揺を静めるほうを選択したわけですよね。その間の着信音が「ぴかたんぴかたん」というマヌケ(?)な音で。オノマトペとしてのこの音がものすごく効いていると思いました。


今揺れた?あわてた顔で君が問う 僕の心は今揺れたけど(さん)

まっすぐど真ん中の恋のお歌。大好きです。
あわてた顔で問う君に僕の心はもうどきどきなわけですよね。地震もどきよありがとう。イン○ルでも入ってるのかもしれませんねえ。
応援してるよ、がんばれー、って言いたくなるお歌ですね。


November 02, 2006

006:自転車のお歌

自転車の部品で夏を組み立てて全ての車輪は海辺を目指す(野田 薫さん)

ああもうこういうお歌がだいすきです!夏ですよ夏。ビルの谷間の夏でもリゾートビーチの夏でもなく自転車の部品で組み立てる夏。
ぎらぎらしている海に行くんです。ビーチじゃありません(しつこい)中学生や高校生のころ、自転車で走り回るしか移動手段がなかったころの暑い暑い大切な貴重な夏をおもいだします。

自転車のブレーキ音をひびかせておかへりよまだわたしの少年 (春村蓬さん)

自転車のブレーキの音ってひびくんですよね。特に夜なんかとてもよく聞こえる。
かなり大きくなった息子さんをもつお母さんでしょうか。それでもお母さんにとったら息子はいつまでもいつまでも少年で。彼女ができて結婚してもまだ少年なんですよね。
しかもそれが「わたしの」少年であるという気持ち。独占欲を隠しもしない挑戦的(?)なお歌が心に響きました。

October 28, 2006

005:並のお歌

また今日も牛丼並夫あらわれて黙ったままで消えゆく深夜  (帯一 鐘信さん)

毎日毎日毎日無言で牛丼を食べにくる男の人がいる、と気付いて毎日毎日観察してみてもやっぱり毎日同じ牛丼並を深夜に食べにやってくるわけですよね。毎日黙って牛丼並だけ食べて黙って帰っていく。
一度その存在が気になりだすとずっと気になってしまいそうなタイプですね。

現在ご本人によって推敲されたお歌がアップされていますが、私はこちらのお歌のほうが好きです。
なんというか、とても乾いた感じがするんですがその乾いた中にもほんの少しだけ潤っていく部分(牛丼並夫を気にかける、つまり心配している?部分)が感じられて。
いやもう牛丼並夫というネーミングセンスが大好きなんです。

まっすぐに並んだ文字が書けなくて個性だアートだ爆発だって>(ワンコ山田さん)

昨今「まっすぐ字を書くように」なんていおうものなら「個性を認めないのか」「これはアートなんです」「爆発する気持ちをわからないなんてなんて人だ」と噛付かれるのが関の山。
まっすぐに字が書けるようになってから個性を出したりアートに走ったりしたほうが絶対に説得力ある字になると思うんだけどなあ。


October 24, 2006

004:キッチンのお歌

ケータイはピンク下着は白か黒キッチンクロスは赤と決めてる(ふふふふふふふさん)

一人暮らしの女性の強がりのように思いました。
一人暮らしですから全部自分の好き勝手、自由にすることができるはずなのに決めておかないといけないんですよね。
ケータイは普通に他人に見られるから無難にピンク。
下着は恋人にしか見せないでしょうからセクシーさを追求する黒と清純さを強調する白。
キッチンクロスは…微妙ですよね。家に遊びに来る人、友人も恋人も親兄弟も目にするものですが、家に来るぐらい親しい間柄の人にここで自分を主張しているのではないかと。
赤というショッキングな色を選ぶことが強がりだと感じたわけです。無難に「グリーン」とか「水色」だとちっとも歌として面白みがなくなるわけで、赤を選ぶことで鮮烈な印象を残しているんだと思います。

October 23, 2006

003:手紙のお歌

綴るのは好きなほうだが送るのは苦手なほうだ妻への手紙(庄司庄蔵さん)

 このお歌が恋人へのお歌だったとしたら、いやまあよくあることで、という風に思うだけだったのですが、「妻」への手紙なわけです。妻に対して手紙を書くのはやぶさかではないが、それを送るという行為に対して「苦手」であるということから、熟年世代のほほえましい夫婦関係が透けて見えてとても心が温かくなりました。
 単身赴任している、というよりも一つ屋根の下で暮らしてるんだけど手紙をしたためたくなる、という夫婦の情景に見えました。
 なんだか少しくすぐったくてとてもうれしくなるお歌です。


 
手紙なら祖母に明かせる思いあり太く大きく二枚に綴る(あいっちさん) 

 祖母に対して思っていることではないんじゃないかなーと最初思いました。何か思っていて誰にも話せないでいるんだけれど、祖母という相手に対して、手紙という手段でのみはなしてみようかというような内容ではないだろうか、と。
 祖母ならきっと共感してくれるだろう、不必要な説教や説得、解決策の提示なんかするのではなく、ただ共感して欲しい思いを伝えようとしてるのではないでしょうか。
 そして、受け取る祖母のことを思い「太く」「大きく」つづったため、手紙が2枚に増えたんだろうなあ、と思いました。

October 22, 2006

好きなお歌に勝手に感想

 題詠100首会場で、いろんな方のお歌を拝見し、私自身とても元気になったり笑ったり楽しくなったり考え込んだり、色々な感想を抱くようになりました。

 他の方の評や感想のようにスマートにはいきませんが、私の心を揺り動かしたお歌に勝手に感想を書かせていただければと思います。
 本来ならばコメントやTBでご挨拶しなければならないところですが、ご挨拶が失礼にならないように考えこみすぎて感想が中途半端になるよりは、ということで、本当にご挨拶なしで勝手に感想だけ書かせていただくことをご了承ください。

 ただ、お名前からリンクだけは貼らせていただいております。

 素敵なお歌を読まれる皆様のブログに飛んで、もっと素敵なお歌をじっくり読みたいと思われる方はお名前をクリックしてくださいね。

 それではよろしくお願いします。

002:指のお歌

10本の指が大地をつかんでる空にまっすぐ突き刺さる朝(オオタセイイチさん)

 10本の指、というのがおそらく雲間から漏れ出す光のたとえかなー、と思った瞬間、その力強い光を出す太陽の勢いが想像され、「突き刺さる」という言葉にがつんとやられてしまいました。
 しかも太陽が空に突き刺さるのではなく、その太陽から導き出される朝が突き刺さるという感動。
 雲とかあってものすごーく気持ちよい、という状態ではないにしろ、とても前向きで力強さを秘めたお歌にとても力をもらいました。ありがとうございました。


ばあちゃんのひしゃげたあられのカンカンに 指ぬき、針山、ズロースのゴム(幸くみこさん) 

 そうそう、あられのカンカン(この言葉遣いも懐かしい!)にあらゆる裁縫道具がつめこまれてるんですよね。しかもその中で選ばれたのがズロースのゴムですよ。ズロースのゴム。
 なんでも自分でする達者なばあちゃんの象徴のカンカンの更に象徴のズロースのゴム。ひしゃげたという言葉が歳月の積み重ねを感じさせてますますばっちゃんの存在を際立たせているように思います。
 切ない状況と思っても読めますが、私の第一印象は「達者なばあちゃん」でした。


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